記憶にございませんという史上最高に面白いコメディ映画。作り方、顧客の導線が完璧だった。

三谷幸喜作『記憶にございません』という一昨年に上映されていた映画が、たまたまテレビでやっていたため、実家に帰ったついでに見ていた。最初は全然わけのわからないストーリーだったのですが、これからエンターテイメントや教育に携わろうとしている人は、ちょっと見逃せない映画だ。

あらずじは、内閣支持率2・9%という過去最悪の総理大臣が記憶を喪失してしまい、世論に隠しながらやり過ごすと中で起きるドタバタを描いた映画だった。

これの注目すべきポイントは、この映画が面白いとかそういうものではなく、全体像がわからないのに、先が気になるというポイントだ。記憶を喪失しているというのが前提条件として与えられて、どんどんとその総理の為人や人間関係がわかるようになっている。つまり登場人物が最初に共有されない。名前も覚えるのが難しい。集中しないと人間関係がわからない作りになっている。

こういう映画の大半は、伏線が多すぎたりとか、脳みそに限界がきて、結局何だったのかがわからなくなる。が、この映画はよくできており、笑いという脳を休憩させるポイントが一定間隔でくる。つまり集中と再集中のサイクルが勝手にできているのだ。正確にはわかっていないが、25分集中5分休憩のサイクルを回している。それが飽きさせないポイントだ。大体、2時間以上の集中なんてほとんどの人が無理なので、それを無理やり映画館に放り込んで見せるなんてのは見当違いだ。

そこで、昨今の教育についても同じことが言える。集中が50分や90分も続くわけがなく、集中力を持続させるには休憩のポイントを作らないといけない。それがわらいというのはとても理にかなっている。顧客をどこで集中させて、どこで休ませるのか。これを考えられて一人前の経営者だなと感じます。