激安

今日も激安スーパーに駆け込む。

生活を助けてくれるあの2文字は

僕にとっては、神様のような存在だった。

ある日僕は食べるものが本当になくて、

激安スーパーに駆け込んだのだが

セールをやっていなく、一人でボソボソと

文句を言いながらその場を去っていった。

家に帰って、僕を待つ彼女に

その文句を伝えると

「僕はいつの間にか、心も激安になってるんだよ」

と言われた。的を得ていてなにも言い返せなかった僕は

ただ、怒りの感情をぶつけるしかなかった。

そんな自分にとても悲しくなった。。

その翌日、彼女とは別れた。悔しかったし悲しかった。

だから、激安スーパーに駆け込むことをやめた。

セールに行くのもやめた。

でも、その彼女は僕の目の前には現れなかった。

 

 

 

 

必死に努力し、普通のスーパーで買い物をしても

余裕のある生活ができるようになった頃。だいたい2年後かな。

いつも使っていた激安スーパーが目に入った。

久しぶりに行ってみるかーと。

そしたら惣菜コーナーで文句をぶつくさ言ってる

おじいさんがいて、過去の自分を見ているようだった。

あの時の彼女がいなかったら、今頃、

また同じ文句を言いながら生きてるから。

心の底からの感謝を込めて惣菜のセール商品を

買おうとした時に、店員さんがニコッとして

話しかけてきた。

「また惣菜ばっか買って、心が激安だね」

その時、なぜか、とっても安心した。

2年ぶりの再会だった。