幸福

人々は幸福を求める。僕もその1人だ。

目には見えない恐怖から逃げ続け、

目には見えない幸福を追いかけ続ける。

常に見えないものに挟まれて生きている。

「立ち止まりたい」そう思う時もあるかもしれないが

僕は、立ち止まれない。

怖いからだ。恐怖に追いつかれて、幸福から遠ざかってしまうことが。

でも、一向に幸福は近づかないし、

恐怖は追いかけてくる。

疲れてしまった僕は

思いもよらぬところで足がもつれて

こけてしまった。止まってしまった。

恐怖に追いつかれた僕は、すべてを諦めるように

なにも考えないことにした。

すると、恐怖はそのまま自分の元を通り過ぎた。

そして、気づいたらそこには幸福がいた。

でも、その幸福はいつも思い描いていたきらびやかな幸福ではなく

素朴な色をしたものだった。

人という生き物にとって、

なにも考えない、何も知らない状態が

一番の幸福なのかもしれない。

僕は、なにかを知りすぎてしまったのかもしれない。。なにかを求めることに慣れすぎてしまったのかもしれない。。